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Q11 労災保険を使うと翌年の保険料が上がってしまうと聞いたのですが・・・?

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【質問】

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「先日、労災事故が発生してしまい、従業員が大怪我をしてしまいました。

労災保険で処理をしたのですが、先日、同業者の方から

『労災保険を使うと、翌年の保険料が上がりますよ。』

と言われたのですが、本当でしょうか?

当社では、これまで労災事故は無く、労災保険を使うのが今回が初めてなので心配しています。ちなみに、当社は、従業員数が15人で、小売業を営んでいます。」

【回答】

「従業員数が15人の事業場であれば、労災保険を使っても、翌年の労災保険料が上がることはありません。」

【解説】

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労災保険は、正式名称は、労働者災害補償保険と言いますが、労働者が、業務又は通勤中に怪我等を負った場合に、必要な給付を行う制度です。

具体的には、治療費や休業補償が給付されます。また、労災保険の保険料は、労働者に支払った賃金と業種ごとに決められている労災保険料率を基に決められます。

ですから、労働者の数が増え支払う賃金の額が増えれば、当然、保険料が上がりますし、危険度が高い業種の方が、保険料が高くなります。

 

ところで、自動車保険のように一部の保険では、保険を使うと、翌年の保険料が上がる保険があります。

ですから、ご質問者様のように、労災保険も同じように、

保険の給付を受けると、翌年の保険料が上がってしまうのでは?

と思われる方も多いのではないでしょうか?

実際、このご質問は、よく受けます。
 
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労災保険は、メリット制という制度が使われています。

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確かに、労災保険の給付の有無が、保険料に反映しないとしたら、保険料負担の公平性に欠けると言えます。

また、労働災害防止意識も希薄となってしまいます。

ですから、労災保険においても、給付された保険金の額を保険料に反映させる制度があります。

これをメリット制と言います。

メリット制は、非常に複雑な制度ですので、ここでは、概要についてのみお話ししたいと思い

ますが、メリット制は、自動車保険等の保険と決定的に違う点が1つあります。

自動車保険等の場合は、保険金の給付を受ければ、全ての契約者は、翌年の保険料に影響を受けることとなります。

 

しかし、労災保険の場合は、先程、書きました保険給付の額に応じて保険料が変動するメリット制の対象となるのは、少なくとも従業員数が20人以上の事業所なのです。
 
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従業員数20人未満の事業場では、給付の有無によって保険料の増減はありません。

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つまり、従業員数が20人未満の事業場では、どんなに保険金の給付を受けても、翌年の保険料が上がることはありません。

逆に言えば、何十年も無事故で、全く労災保険を使わなくても、保険料が下がることは無いのです。

ですから、ご質問者様の事業場は、従業員が15人ということですので、労災保険を使っても、翌年の保険料が上がることはありませんので、ご安心下さい。

ちなみに、従業員数が20人以上の場合でも、純粋に保険給付の額が、保険料に影響してくるのは、従業員数が100人以上からとなります。

従業員数が、20人から100人の場合では、給付金が一定額以上支払われた場合に保険料の増減が行われます。

詳しくはこちらをご参照ください。>>メリット制について

 

ところで、

「労災保険を使うと労災保険料が上がってしまう」と誤解されている経営者の方は、非常に多いと言えます。

これは個人的な見解ですが、この誤解が、「労災隠し」「健康保険の不正受給」に繋がっていると言えます。

労災事故にも関わらず、健康保険で受診させたり、労働基準監督署に必要な報告をしないと、後々、大きなトラブルになってしまう可能性が非常に高いと言えます。

ですから、労災保険に関しては、制度を正しく理解することは、非常に重要なってくると言えます。

 
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