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Q109 通勤災害が交通事故の場合、労災保険は使えますか・・・?

【質問】

a0002_006412_m「先日、当社従業員が、通勤中に交通事故を起こしてしまいました。当従業員方が、過失が大きい事故のようですが、従業員本人も負傷してしまいました。交通事故ですが、相手方からは、労災保険で対応して欲しい、と言われました。確かに、通勤中の事故ですので、通勤災害に該当するかと思いますが、通勤災害が交通事故でも、労災保険を使うことができるのですか?」

【回答】

「通勤災害が交通事故であっても、労災保険を使うことはできます。ただし、自賠責保険との関係を考える必要があります。」

【解説】

a0035_000023_m通勤は、業務と深く関連があるため、従業員が、通勤中の災害で、負傷等した場合、いわゆる通勤災害についても、労災保険の補償対象としています。

ですから、通勤災害がたとえ、交通事故であっても、合理的な経路と方法による通勤中の事故であれば、当然に、労災保険から補償を受けることができます。

ところで、通勤災害が交通事故の場合、考えなければならないのは、自賠責保険との関係です。

車両同時の事故の場合、相手方の自賠責保険から補償を受けることが可能です。

ですから、通勤災害が、交通事故の場合、労災保険と自賠責保険と2つの制度から補償を受けることが可能となります。

ここで疑問が出てくるのですが、では、災保険と自賠責保険、どちらを先に使うべきなのでしょうか?

一般的には、自賠責保険を優先するとされています。実際、病院では、通勤災害が、交通事故の場合、自賠責保険から、と言われれることが多々あります。

確かに、労災保険より自賠責保険を優先させる方が、被災者にとっては、有利となる場合の方が多いと言えます。

しかし、「自賠責保険を優先させる」という理論には、法的根拠がなく、労災保険と自賠責保険のどちらを使かは、実は、被災者が選択することができるのです。

ですから、労災保険と自賠責保険のどちらを選択するは、被災者が、本来は、自分にとって有利になる方を選択すれば良いのです。

しかし、通勤災害が交通事故の場合に非常に難しいのが、事故当事者双方の感情や過失割合、保険会社の立場、当事者の労災保険や自賠責保険等に関する知識不足等の理由で、被災者が、意思通りにならない場合が多いのです。

本来は、自賠責保険を優先させた方が、絶対に被災者にとって有利な場合でも、労災保険が先行してしまうケースもあります。

実際、通勤災害が交通事故の場合、様々な要因で、事態が非常に複雑化してしまいますので、必ずしも原理原則に沿うことができない場合も多いので、柔軟に対応する必要がありますが、通勤災害が交通事故の場合、労災保険と自賠責保険のどちらを優先させるかは、被災者が選択することができ、ということは覚えておかれると良いかと思います。

さて、ご質問では、被災従業員の方が過失が多く、相手方から、労災保険で対応して欲しい、言われているようです。

通勤災害が交通事故の場合、総務担当者等が困惑するのが、まさにこのようなケースと言えるかと思います。

ところで、通勤災害が交通事故の場合、何故、話しがややこしくなってくるかと言いますと、自賠責保険について、正しく理解されていないからだと言えます。子の自賠責保険は、通常の認識とは少し変わった考え方をします。

多くの方が、そこを理解できないために、実際に事故が起きてしまうと非常にわかりにくいものとなってしまいます。

それでは、次回、今回のご質問のケースを、自賠責保険との関係をご説明していきながら、掘り下げていきたいと思います。

IMG_3071-3社会保険労務士 松本 容昌

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